診療圏調査とは開業場所を選定するにあたって、実際そこで開業した場合にどれぐらいの患者数が見込めるかを各種統計データから検証して算出する事です。
診療圏の目安として小児科が半径500m、内科が半径1km、耳鼻科・皮膚科は半径1.5km、整形外科は2kmなどと言われますが、実際は先生の診療科目や診療スタイル、立地、専門性、競合する医院、駐車場の有無、単独での開業orクリニックモールでの開業などによって診療圏は変化します。
例えば小児科で診療圏が5km以上も拡大しているクリニックや専門性で他県からの来院患者を獲得しているクリニックもあります。逆に数の多い内科などは診療圏が狭まるケースもあります。
1.診療圏の設定
開業予定地の近隣の競合医院や人の流れを調べ、診療圏を設定します。
診療圏は大きな道路や線路、川などにより容易に遮断されるため半径何mでは設定出来ず、円にはなりません。
また競合医院の評判・専門・年齢・出身大学・後継者の有無・来院患者数も調べましょう。
診療圏は重要な広告宣伝対象地域となり後々の広告戦略にもつながります。
2.人口調査
診療圏内の人口動態(町丁別・年齢別・性別・人口推移)を調べます。オフィス街での開業と住宅地での開業、メインとなる患者層の異なる小児科・耳鼻科・皮膚科と内科・整形外科・眼科などとは着目するデータが異なります。
3.1日推定来院患者数の算定
診療圏、競合医院調査、人口調査と厚生労働省の受療率を参考にし、推定来院患者数を算定します。